ホテルにインカムを導入しようと試みても、最初はどのように選べばよいのか分からない方も多いでしょう。しかし、インカムを導入することで、得られるメリットは多いです。現在、スタッフ同士のコミュニケーションが円滑ではないと感じているのであれば、インカムの導入を検討してみてください。
今回は、選び方の基準として、インカムを利用するメリットやおすすめのインカムについて解説します。ホテル自体の規模や利用するシチュエーションなどと照らし合わせながら、ご覧ください。
何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
ホテル業でのインカム利用のメリット
ホテル内でインカムを使うメリットは、主に5つあります。通常営業時から緊急時まで、あらゆる場面でインカムが活躍します。
自分の業務では、インカムがどう活躍するかを想像しながらご覧ください。
高いホスピタリティの提供
インカムを利用することで、各場所のスタッフ同士で密な連携がとれ、お客様に高いホスピタリティを提供できます。なぜなら、情報の連携を複数人へ一斉に行えるためです。
ホテルには、ドアマンやフロント、シェフやメイドなど、各箇所にさまざまな異なる職種のスタッフがいます。
最初にお客様と対面するドアマンやフロントにお客様から依頼があった場合、インカムで一斉に担当スタッフへ伝達可能です。
常連やVIPの方、団体で来られたお客様などに関しては、とくに細かい依頼を受ける場合があるでしょう。その際に、インカムはスムーズなおもてなしができるツールとして、大いに活躍します。
スタッフ間の伝達効率アップ
インカムを導入したあと、とくに感じるメリットは、伝達効率のアップです。声で情報を伝えられるため、スピーディーな伝達が実現できます。
たとえば、フロントがお客様から清掃時間の変更を承った場合、清掃するメイドに、その変更内容を伝えなければいけません。紙に書いて情報を伝えるとなると、変更内容を書く時間やその紙をメイドに渡すための時間などを要します。
しかし、インカムを導入していれば、お客様から変更内容をうかがったあと、すぐにインカムを通じて声で伝達ができます。伝達効率のアップは、ほかの業務にもより多くの時間を割けることにもなるため、業務全体の効率アップにもつながります。
マナーに抵触せず通話可能
スタッフ間の伝達を携帯電話で行っていると、かえってお客様からの印象が悪くなってしまう場合があります。携帯電話から、インカムでのやりとりに変えることで、スマートな伝達となり、マナーに抵触せず、スタッフ間での通話が可能です。
イベントの円滑な進行
ホテル内は、結婚式や2次会などのイベント会場となる場合があります。その際にも、各場面で多くのスタッフが対応することになるため、連携をとるためにはインカムが欠かせません。
具体的には、イベント会場内に常駐するスタッフや送迎用バスのドライバー、料理を提供するシェフなど、各スタッフがお互いに伝達を行う必要がある場合、インカムが活躍します。
イベントの演出時も、インカムがある事でタイミングを合わせる事が出来、きめ細やかな演出が実現します。お客様にイベントを大いに楽しんでもらうために、インカムはイベント会場の支えとして、大きな役割を果たします。
トラブル時・緊急時の対応にも活躍
トラブル時や緊急時にも活躍するのが、インカムです。実際に地震や火事などでホテル内が停電になった場合でも、インカムでスタッフ同士の伝達が可能です。
スマートフォンや携帯電話の場合、緊急時の通信制限でつながりにくくなる可能性もあります。避難経路の確保や誘導、救助要請など、インカムであれば密な連絡が可能です。
ホテル内の安全を守るためにも、インカムをぜひ導入しましょう。
インカムの種類と選び方
どのインカムを使うかは、各インカムの通信距離を確認し、ホテル内の規模に適しているかどうかで判断することが大切です。また、インカムのなかには、利用前に申請手続きを必要とするものも存在します。
利用検討しているインカムに、事前申請の必要があるかどうかも、合わせて確認しましょう。
通信距離の目安
インカムには主に3種類あり、対応できる通信距離はそれぞれ異なります。ホテルの規模を考慮すると、どのインカムが適しているのかを考えながら、各インカムの適した規模の解説を参考にしてください。
IP無線機・LTE無線機に適した規模
まず、IP無線機のIPとは「インターネット・プロトコル(Internet Protocol)」の略です。IPには、パケット通信網やWi-Fiなど、複数の通信ネットワークを通じて通話を行うという意味合いが込められています。LTE無線機も同じ意味合いとして、よく用いられます。
IP無線機とLTE無線機に適した規模は、携帯電話会社がサービス提供を行っているエリア内です。つまり、基本的に日本全国でつながります。
しかし、裏を返すと、携帯電話で通常つながりにくいエリアでは、IP無線機やLTE無線機もつながりにくくなるということです。たとえば、ビルの高層階や地下などでは、IP無線機やLTE無線機が使えない場合があります。
あらかじめ携帯電話がつながるエリアか確認すると、導入を検討しやすいでしょう。
簡易業務用無線機に適した規模
業務用無線機のことを、別名「簡易業務用無線機」と呼びます。適した規模は、約5㎞圏内が目安です。具体的にいうと、見通しで約5㎞・住宅地で約1.5km・都心部で約800mの圏内で利用できます。また、建物内では約10フロアから30フロアでつながります。
数あるインカムの中でも広範囲で使えるのが、簡易業務用無線機です。フロア面積が広いホテルでは、簡易業務用無線機が活躍するでしょう。
特定小電力トランシーバーに適した規模
特定小電力トランシーバーは、ほかのインカムより規模は比較的小さいです。
具体的には、見通しで約1〜2㎞・市街地で約100〜200m・建物内では約1〜4フロアが目安です。実際には、飲食店や店舗など、ワンフロアで完結する際によく使われます。
特定小電力トランシーバーには、さまざまなタイプのものが販売されています。中継器を設置して、通信距離を伸ばせるタイプのものや通信距離がさらに短い50m圏内のものなど、ラインナップが豊富です。
特定小電力トランシーバーは、コンパクトで持ち運びがしやすい・バッテリーを消耗しにくいなどのメリットがあります。通信規模は小さいですが、豊富なラインナップやメリットを見ながら、必要に応じて使用を検討してみましょう。
免許取得や登録申請の有無
インカムのなかでも、簡易業務用無線機を利用するには、あらかじめ免許の取得が必要です。実際に、簡易業務用無線機には免許局と登録局の2種類が存在し、どちらの利用でも総合通信局へ申請しなければなりません。
免許局と登録局、どちらの利用を申請するかは、まず両者の違いを把握してから決めましょう。
免許局と登録局
免許局と登録局の主な違いは、免許申請者以外の第三者までインカムの利用が認められるかどうかです。免許局は、業務のために免許申請した者(主に法人などの団体)の利用を可能とするインカムのことを指します。業務以外での利用や第三者の利用は禁止されています。
登録局は、登録者以外の利用も可能なインカムのことです。そのため、レンタルでの利用もできます。また、業務以外にレジャーでも利用できるのが免許局との違いです。
ホテルでの利用におすすめのインカム
ホテル業界での導入に、おすすめのインカムを3つ紹介します。インカム自体の大きさや通信規模を確認しながら、最適なインカムを見つけましょう。
全国対応: IP無線機 ・LTE無線機「Withcall Biz」
ホテル業界で多くの導入実績を誇る IP無線機 ・LTE無線機です。auのLTE回線を利用したインカムであり、エリア内であれば広範囲で利用可能です。移動中の送迎バスや地下など、あらゆる場面で活躍します。
Withcall Bizはとても軽量で、従来使われていたインカムの半分程度の重さです。そのため、持ち運びが便利であり、負担を感じずに利用できます。
また、USB Type-C端子であるため、充電は市販のモバイルバッテリーで充電できます。うっかりバッテリー残量が少ないまま利用していたとしても、市販のモバイルバッテリーがあれば、場所を問わずに利用可能です。
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長距離対応:デジタル簡易業務用無線機「TCP-D261BT」
数あるインカムのなかでも、とくにコンパクトなボディであるため、ポケットに入れても邪魔になりません。そのため、ホテル業界やブライダル業界におすすめです。
音声がクリアに聞こえるのが最大の特徴です。具体的には、騒音下やマスク越しでも、声が聞き取りやすい「はっきり聞取りモード」と呼ばれる機能が搭載されています。
また、音声が届くまでの時間が、従来よりも短縮されています。実際には、送信から受信まで約30%の短縮を実現しており、より円滑なコミュニケーションを図れるようになりました。
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短距離対応:特定小電力トランシーバー「Silky」
フォルムがとてもシンプルなため、着物の帯にも違和感なく装着できます。
とくに、イヤホンマイクはSilkyのために作られたものであり、マイク自体は非常にコンパクトです。マイクのズレを防ぐために、自由な位置調整が可能なケーブルクリップも付いています。マイクを装着する位置に合わせて、胸元用と腰用から選択可能です。
Silky自体は短距離対応ですが、エリア拡張できるオプションも用意されています。また、複数のインカムを充電できるオプションも利用可能です。
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まとめ
今回は、ホテルマンに欠かせないインカムの選び方について解説しました。
コミュニケーションを円滑にするツールとして、インカムは大いに活躍するアイテムであり、利用範囲の規模に応じて適切なインカムを選ぶことが重要です。
どのインカムを選ぶか迷った際は、株式会社ジャパンエニックスのサイトから選ぶことをおすすめします。
弊社のサイトでは、距離やメーカーなどからインカムを選べるため、スムーズに選択肢を絞れます。どの様に調べたらよいか分からない、実際につながるか不安などございましたら、担当者からご説明いたしますので、お気軽にお問い合わせください。